その②

以前 ある親御さんからこんな相談を受けました。

なかなか排泄をトイレでしない息子の相談でした。私の所に来る前に とある教育センターにも相談に行ったのでしたが。そこでは 私たちの息子の話しを詳しく聞くことなく 奥の棚から「はい お母さん お父さん」と数枚のファイルを持って来て「この中から・・・これですね」と事例を見せてくれました。

それによると トイレにスムーズに行く為に パンツとズボンのお尻にお尻の形にそって丸く切って下さいと指示されたそうです。

その時は「そうか スムーズにトイレに行く為に」と少しなっとくしたそうです。

それから家で実行したそうです。

家の中を ズボンをはいていても後ろ姿を見るとお尻が丸出しの息子がウロウロと歩きまわる姿・・・「情けないなぁ~ でも 排泄の為・・息子の為」と思い我慢したそうです。しかし 結果はスムーズに部屋で排泄してしまったそうです。

それで また相談に行ったそうです。しかし また 私たちの話しや息子の事を聞いてくれないままに また奥の棚から「はい」とまた 事例案を持って来て渡された時 とうとう怒りが爆発してしまったそうです。

と・・・・そんな話を聞いて マニュアル化するとこんなやり取りになる危険性を生むことになると感じたのです。

私は「彼が部屋で 排泄した時はどうしてますか?誰が片づけていますか?」と尋ねると「私達です」その答えに「いえいえ その始末を彼にさせてください。

コップの水がこぼれた時と同じように こぼした本人に拭かせて片づけさせて

。何回も何回も同じことをしたら 何回も何回も片づけさせる事で張り合ってください。きっと めんどくさくなってトイレでするようになります。そして トイレでしたら しっかり褒めてあげてください。」と伝えたのです。

その後 一生懸命に取り組んだのです。それから1週間後に「先生 上手くいきました。有難うございました。」と報告を受けました。「それから 取り組んでいるうちに 本当の意味で息子と向き合ってなかったと感じました」と大切な気付きを発見したのでした。

やはり 私はマニュアル化した人間関係はとても「寂しい」関係になるのだと思います。目の前の人が何を感じ 何を言って「本音」を「主訴」を言っているのかを耳を傾けることが大切だと思います。

つづく・・・